大切な人への想いを、小さなお地蔵様に込めて
先日、ひとりの生徒さんが、娘さんと一緒にお地蔵様を作りに来てくださいました。
その生徒さんは、ご主人が40代の頃から始まった闘病生活を、30年以上にわたって支えてこられました。
長い長い年月。
きっと、言葉では語り尽くせないほど、さまざまな日々があったのだと思います。
そして先月、ご主人はお空へ旅立たれました。
今回は、娘さんと一緒にお地蔵様を作られることに。
布を選び、ひとつひとつ手を動かしながら形にしていく時間。
その姿を見ていると、そこにはご主人への「ありがとう」や、これまで一緒に歩んできた日々への想いが、静かに込められているように感じました。
大切な人がいなくなったあとも、思い出はなくなりません。
写真や言葉だけではなく、手をかけて作ったものが、そばにあることで、ふとその人を思い出せることもある。
小さなお地蔵様が、これからご家族のそばで、ご主人との思い出をそっとつないでくれたらいいなと思います。
木目込みを30年以上続け、これまで400点以上の作品を作ってきました。
私が大切にしているのは、ただ作品を完成させることではありません。
誰かの大切な想いを受け取り、それを形にすること。
今回も、そんな木目込みの意味を改めて感じる時間になりました。